銀盤カレイドスコープ vol.8、9

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とうとう完結

7巻の引きがよすぎたのかやや肩すかしなとこもあるけど、かなり良かった

あのとき程の高揚感は無かった

ただ、別に感じるモノが確かにあった

とりあえずピートが登場しなかっただけでこのシリーズの完結としては一定のトコにいけただろう

このシリーズの完結においてピートの存在だけが不安要素だった

もし、最後の最後で物語のおいしい部分を彼に預けるようだったらそのまま永久封印決定だっただろう

(巷では好評のまま終ったけど、ヤツの存在がなさ過ぎたという意見が多いようだが……)

僕は単純にオリンピックで勝負がつくと思ってたのでこの展開は少々意外だった

とはいえこれは正解だっただろう

タズサを徹底的に痛めつけ、どん底どん底まで追い込む

そしてリアのさらなる神格化

最後の最後まで届かないのではないか?と思わせる素晴らしいものだった

ただ、これまで散々メンタルな話に重点を置いてきたのに、最後までいってもタズサの精神が限界を突破しなかったのが残念

積み重ねた練習、積み重ねた精神の強さが最後の演技を演じたと解釈はできる

最後だけでなく五輪ショートなども

でも、それでも最後だけは明確な意志の元に滑って欲しかったと思ってしまう

タズサ自身の力でそこに達したのに違いはないのに、どこか与えられたという印象が納得いかなかった

リアが何を思っているのかは結局片鱗しか見えなかったが

あそこまでの人格はその程度の描写で良かったと思う

ただ、タズサがどん底に墜ちても氷の上に戻ったように、リアもまた氷に魅せられれている

それが絆なんだろう、と解釈しておく

一般に評価されてる演技の描写を、さして面白くないと思ってるので

主要メンバーのショート・フリーを全部描いたのはやや無駄にも感じたw

まぁ、他のメンバーも高みに登っているということを描くためには仕方なかったのか?

とにかく完結

一巻で幽霊が出てきて、途中から脇道に逸れたような話を書いて、それでもここに至ったのだから全て良し

物語とはやや外れた感想だけど

勝ったとはいえタズサはリアには及ばないだろう

それでも大きく近づくことは出来た

これからも互いに高めあい、他のスケーター、次世代のスケーターも含めて競い合う

そしてプチ百合な関係を取り戻せたらと思ってしまう

だって萌えだしっ